家族に内緒で債務整理をしたい!どの債務整理方法を選択すべき?

債務整理

 

「家族に秘密にしている借金があり、返済が困難になってきた…」
「旦那に内緒で少しずつ借金していたら、額がすごいことになった…」

こういった場合、秘密にしているがゆえに家族の協力を得ることが難しいとお悩みの方も多いでしょう。特に多重債務者の方は、家族に話せないことが多いようです。

結局1人で悩み続けることになり、ある日借金が家族にバレてしまって大問題となるケースも少なくありません。

一旦借金がバレると、配偶者から離婚を迫られたり、親から勘当を言い渡されたりすることさえあるようです。離婚とまではいかなくとも、家庭での立場が難しくなることも多くのケースで見受けられるものです。

この記事では「家族にバレないように債務整理は可能なのか?」を考えていきます。

 

1.そもそも債務整理とは?

債務整理とは、借金の返済が難しい債務者を救済するための仕組みです。

債務整理には主に以下の種類があります。

 

(1) 任意整理

債権者と交渉を行って金利の引き下げや借金の減額をしてもらい、残った借金については毎月返済を行います。

債権者にまったく得のない方法だと思われがちですが、債務者が返済不能になって貸したお金を一銭も回収できなくなると債権者も困ります。これを回避するために、債権者が交渉に応じてくれることがあります。

任意整理は裁判所を通さないので、解決までの時間が比較的早いのがメリットです。

 

(2) 個人再生

借金の残額を減らしてもらって、その借金を3~5年かけて返済していくタイプの債務整理です。
裁判所を通じて合法的に借金を5~10分の1程度まで減らしてもらえるので、月々の返済額をかなり少なくすることができます。

また、住宅ローンを債務から切り離して、住宅を維持し続けながら他の借金を整理することができる(住宅ローン特則の利用)ケースもあり、メリットの多い債務整理方法です。

ただし、一見メリットばかりに見えますが、定期的に一定の収入がある人でなければそもそもこの制度を利用できないなどの制限はあります。

 

(3) 自己破産

自ら裁判所に破産を申し立てて、借金をゼロにしてもらう(免責を受ける)のが自己破産です。

もちろん何のリスクもなく借金がゼロになるわけではなく、一定額以上の財産は処分されて債権者への返済に充当されます。

しかし、99万円までの現金は手元に残せますし、20万円以下の価値しかない家財も処分を免れます。自動車が必要な地域では、自動車の保有も認められることがあります。前もって弁護士に相談すれば、処分しなくていい財産が意外と多いことがわかると思います。

一方、ギャンブルや遊びのために作ってしまった借金については認められにくいなど、自己破産を有効に利用できない方もいます。とはいえ、裁量免責により、認められる場合ももちろんあります。

 

2.家族にバレない債務整理の方法はあるのか?

3種類の債務整理を紹介してきましたが、ではどの方法が家族に一番バレにくいのでしょうか?

 

(1) 任意整理の場合

任意整理を弁護士に依頼すると、受任通知により、督促状の送付や返済を催促する連絡はすべて弁護士の方に行くようになります。このため、家族が債権者からの連絡を受けることがありません。

また、債権者との交渉にあたるのは弁護士になります。債務者が債権者と会わなくていいので、債権者と会うために家族に秘密で外出する必要がなくなります。

交渉がスムーズにいけば2~3ヶ月で任意整理が済むこともあります。期間が短ければ、それだけ家族にバレる可能性も少なくなります。

ただし、絶対にバレないとは限りません。

まず、弁護士と相談していることがバレてしまい、そこから芋づる式に借金が露見することはあります。家族に内緒で弁護士に相談しなければなりませんし、弁護士にはあらかじめ「家族にバレたくない」と言っておく必要があるでしょう。

また、家族が保証人になっている場合は、債権者が保証人(つまり家族)に借金の督促をする可能性があります。

保証人になっている時点で家族には借金が既にバレているはずなので問題ないかもしれませんが、自分に督促が来ると思っていない家族の立場からすれば、突然督促が来るので驚いてしまうことになります。

ですので、家族が保証人になっている場合は、どの債務整理方法であっても、丁寧に説明をする必要があるでしょう。

さらに、債権者が交渉に応じずに訴訟を提起したときは、裁判所からの通知が家に届くのでバレることがあります。

 

(2) 個人再生の場合

個人再生は裁判所を通して行う手続なので、裁判所からの通知が自宅に届くことがあります。

また、裁判所に提出する書類の中には、収入証明書や家計簿などがあります。同居している家族がいる場合は、家族の収支を裁判所に報告しなければなりません。

もし紙の給与明細をもらっている家庭であれば、家に保管されている配偶者の給与明細を無断で持ち出すことは可能かもしれません。

しかし、近年は電子化された給与明細も多いので、そういった場合は持ち出し自体が難しくなります。そもそも持ち出すこと自体好ましい行為ではありません。

配偶者が働いておらず、給与明細がない場合でも大変です。家計を管理しているのが配偶者ならば、月々の支出の内訳を配偶者から聞き出さなければなりません。そのため、不審に思われてバレてしまうケースもあるでしょう。

1人暮らしであれば家族にバレる可能性は少ないかもしれませんが、家族が保証人であれば個人再生をした事実が家族にバレる可能性があります。

 

(3) 自己破産の場合

自己破産の場合も、個人再生と同じように裁判所に提出する書類が必要です。その中には同居している家族の収支や家庭の支出がわかる書類も含まれており、個人再生と同じ理由でバレやすいと言えます。

また、自己破産をすると時価20万円を超える財産が処分されることがあります。処分する財産がある場合は、同居している家族に秘密にするのは難しいでしょう。

不動産も処分の対象なので、持ち家の場合は非常に高い確率でバレてしまいます。

さらに、保証人が家族の場合も個人再生や任意整理と同じような理由でバレる可能性が高まります。

近年の傾向では、裁判所は「同居中の家族に借金の事実を話していること」を前提として借金の棒引きを認める傾向があります。こういった事情もあり、同居している家族にバレないように自己破産するのは難易度がかなり高いと言わざるをえません。

 

3.その他のバレそうな理由

上記以外で借金がバレる可能性がある出来事をピックアップしていきます。

 

(1) 官報

自己破産や個人再生をすると、官報にその旨が公開されます。

官報を日常的に確認する人はほとんどいないので、官報経由で知り合いにバレる可能性は限りなく低いですが、ゼロではありません。

なお、任意整理の場合は官報に掲載されません。

 

(2) ブラックリスト

どの債務整理を行っても、いわゆる「ブラックリストに載った」状態になります。
こうなるとクレジットカードを使えなくなりますし、融資も受けられません。

家族から「どうしてクレジットカードを使わないの(作れないの)?」と疑われることはあり得ますし、住宅や自動車ローンを組めなくなって疑問に思われることもあります。

 

(3) 給与など財産の差し押さえ

債権者に給料を差し押さえられると、急に手取りの収入が少なくなります。

不審に思った家族がその理由を知りたがり、職場に問い合わせるなどすると、結果的に借金がバレる可能性はあり得ます。

【参考】借金を返せないと給料差し押さえ!?解除するには?

 

4.バレにくい「任意整理」のメリットとデメリット

ここまでのことを考えると、任意整理が一番家族にバレにくい債務整理と言えます。
裁判所を介さないため、弁護士に依頼して進めれば、保証人の問題が回避されれば多くの場合で借金を内緒で解決できるケースもあります。

しかし任意整理最大のデメリットは「減額の幅が少ない」ということです。収入に対して多額の借金をしている場合は交渉に応じてもらえません。

任意整理後は減額されなかった借金を長くても60ヶ月(5年)の分割払いで返済しますが、借金に対して収入が少ないなどで現実的に支払いが不可能な場合は、債権者との話し合いが成立しないこともあります。

 

5.まとめ

最も家族にバレにくい債務整理は「任意整理」です。

しかし、任意整理が絶対にバレない保証はありません。なんらかのきっかけで借金や任意整理がバレる可能性は常にあるのです。また、借金の状況によっては任意整理ができない可能性があります。

家族に打ち明けて個人再生や自己破産をした方が、かえって傷が浅くて済むこともあるのです。

弁護士に相談すれば、最適な債務整理方法を教えてもらえます。家族にバレないようにしたいのであれば、そのための手段や選択についても助言を得られるでしょう。

家族にバレないことばかり考えるのではなく、借金の減額には何が最適かを見極めて、弁護士と相談しながら債務整理を行ってください。

田中法律事務所では、債務整理に詳しい弁護士がご相談者様一人ひとりの状況に合った債務整理方法をご提案します。広島市、東広島市、呉市、廿日市市、三次市、福山市など、広島県全域よりお問い合わせ・ご相談を頂いております。

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